看護師が転職サイトで失敗して学んだこと

「転職サイトってどうなの?」
「無理やり転職させられそう…」
「本当に良い求人はあるの?」

転職サイトを利用するときは、不安になりますよね。

それでも「みんな使っているし」「試しにちょっと」という軽い気持ちで登録しがちです。
転職サイトはそのくらい便利なサービスです。

しかしちょっと待ってください!

私はそうした甘い考えで、転職サイトで大失敗をしました。
それは私だけの災難ではなく、誰にでも起こりえる失敗だと思います。

でもネット上には転職サイトの成功例ばかりが溢れていますよね。
失敗談はあまり見かけません。

だからこそ私の失敗を人柱として書くことにしました。
転職サイトの利用を考えている方への注意喚起になれば幸いです。



転職サイトを利用した理由

最初は先輩から勧められたからです。

「転職するなら使わなきゃ損だよ」と言われて「へーそんなもんなんだ」という軽い気持ちで登録しました。
その転職サイトは、私でも知っていた有名な大手です。
その時は無事に転職でき、職場環境も良くなり大満足でした。

しかし問題はその2年後です。

父の他界により地元へ帰ることに。
そこで利用した転職サイトでことごとく失敗することになるのです…。

※追記
ちなみに私は今までに3回転職しています。

1回目:成功
2回目:大失敗(介護施設)
3回目:成功

この記事は2回目の大失敗の話です。


アドバイザーさんは味方ではない

転職サイトに登録するとアドバイザーさんが担当者として付いてくれます。
私はこのアドバイザーさんを当然のように「味方」だと思っていました。

しかしどうもそうではないのです。

それどころか「なんやコイツ…」「病院の手先なんじゃ…」と感じる場面が多々ありました。
「その日は仕事だから」と言っておいたのに「先方のご都合でこの日程になりました」と面接を無理やりねじ込んできたり、「給料交渉はできますか?」と要望すると「〇〇病院様は十分高いお給料だと思いますよ」と全く交渉してくれなかったり(しかも全然高くない!)、さらには悪名高き某病院を「ここは看護師の方に人気の病院でして~」などと嘘までつくしまつ。
アドバイザーさんは味方どころか、敵なんじゃないかという不信感が…。

ただしこれはしかたのないことでもあります。

彼らにとってのお客様は病院なのです。
看護師は無料で転職サービスを受けられますが、病院は求人費を払っていますからね。
病院側の意向を優先し、私たち看護師は二の次となるのも、しょうがないのかもしれません。

特に小規模な転職サイトは、病院側につく傾向が強いようです。

というのも全国規模の大手であれば、病院側の担当者と、看護師側の担当者が分かれているため、アドバイザーさんは私達の味方になってくれる傾向があります。
ですが病院担当と看護師担当を兼務する小規模サイトは、お金を出す側の病院に逆らうことができないようです。

つまり「アドバイザーさんは味方のふりをした敵の可能性もある」のです。

私はこれを知らずに「アドバイザーさんが言うのだから間違いないだろう」とお人好しに考えてしまい、大きな失敗へとつながっていくのでした。


理想を下げられる

某転職サイトに登録してからは、希望に全然合わない病院ばかりを紹介されました。

「外科系の病棟」を希望していたのに、紹介されるのは介護施設だったり、精神科病棟、訪問看護、さらには治験コーディネーター。看護師ですらないのです…。

断っても断っても的外れな求人ばかり。
そのうちに「私にはこれしか仕事がないのかも…」という負の感情が芽生えてきます。
こうなると「外科系ならクリニックでも」「外科にこだわらずに」「看護師として働ければ」と、ズルズルと希望を落とし続ける結果に。

そしてまさかの介護施設への転職を決めてしまい…。
そして2ヵ月で退職する大失敗となったのです(人生の汚点です…)

「希望に合わない求人を出してくる」

これは「アンカリング」という人間心理を突いた悪質な交渉術です。

人間は最初に出されたものを基準に考えてしまう傾向があります。
最初にワザと的外れな求人を出しておき、それをベースとして脳に刷り込むことで、意図した求人に応募させているのです。

例えばマンション契約では、同じような話をよく聞きます。
最初に良い物件を見せておき、それを基準として刷り込むことで、より高額な物件を契約させるという手法です。

悪質なアドバイザーさんはこうした人間心理を巧みに悪用してきます。

「最初に的外れな求人を紹介されたらヤバイ!」と覚えておきましょう。
その時はすぐに逃げるのが得策です。

※追記
一部誤解を招いてしまったため追記します。

希望から外れる求人が必ずしも悪な訳ではありません。
優秀なアドバイザーさんは、あえて希望外の求人を出してくれることもあります。

「希望とは違うけど、この病院もあなたに合うんじゃない?」
「この診療科なら、こんな条件の良い求人もあるよ?」
「隣の市になら、条件にピッタリ合う求人があるよ?」

全ての希望を満たしてくれる職場なんてありませんからね。
だからこそ「考え方を変えるのもありだよ」と教えてくれるアドバイザーさんもいます。

こういったアドバイザーさんに出会えればラッキーなのですが…。


条件を悪化させられる

転職サイトのサービスの一つとして「病院との条件交渉」があります。
給料、シフト、ポジション、仕事内容、入職時期などをアドバイザーさんが交渉してくれます。

これはとても良いサービスだと思います。
特にお金やポジションのことは、自分の口からは切り出しにくいですから。

私が1回目の転職で成功した時は、アドバイザーさんの交渉で基本給が1万2000円アップしました。

それに味をしめていたこともあり、介護施設にするかどうかで揺れ動いている時期に「もう少し給料が良ければ…」と言うことでアドバイザーさんに交渉をお願いしました。
2日後に電話がかかってきたときは「いくらアップしたのかなー」なんてウキウキわくわく考えていたほどです。

しかし結果は予想外の最悪なものでした…。

「あなたは介護施設の経験が無いので新卒と同じ給料となるようです」

となぜか逆に下がる始末。

「えぇ!?流石にそれは酷いですよ!聞いていた話と違いますよね!?どういうことですか!?」と頭が真っ白になりつつ反論するも「それが先方様の採用ルールでして…」と一点張り。

だったら自分で交渉するわ、と直接施設に電話して交渉を始めると、それを耳にしたであろうアドバイザーさんから「勝手に話をしないでほしい」と注意される始末。

確かに私のしたことは、任せていた交渉に横槍を入れるマナー違反かもしれません。
でも相手の言いなりになるようなアドバイザーさんに任せておくこともできず…。

結局この時は私がごねて「これまでの経験を考慮して入社2年目の給料でスタート」と言うことに落ち着きました。
それでも最初の話から3万円近くも下がっていますからね…。


断りずらい雰囲気を作られる

これは転職サイトを使う大きなデメリットだと思います。

普通の求人サイトなら、応募するしないは自分の判断だけで決められます。
でもアドバイザーさんから紹介されると、なかなか断りにくいのが人間心理です。
特に日本人はNOが言えない民族ですからね。

それでも転職には人生がかかっています。
希望に合わなければシッカリと断らなければいけません。

でも何度もと断り続けると「ちょっと申し訳ないな…」「さすがにこれ以上は…」と感じるものです。

これは「好意を受けたら、お礼を返さなければ」と思ってしまう「返報性の法則」と呼ばれる人間心理です。

例えば、コンビニのトイレを借りた、スーパーで試食を食べた、家電ショップで説明を受けた。
こんな時、何も買わずに店を出るのは気が引けますよね。

世の中には「返報性の法則」を利用した商売が溢れています。

転職サイトにもこうした断りにくさがついて回ります。
アドバイザーさんによっては「頑張って見つけてきました」「念入りに調べておきました」などとワザとらしく恩を売ろうとする人もいます。
(例の介護施設を紹介したアドバイザーさんですが…)

でもこう言われると本当に断りずらいのです。

ただ誤解して欲しくないのは、そうじゃないアドバイザーさんも一部にいると言うことです。
「気軽に断って大丈夫ですよ」「ピッタリの求人はなかなか見つからないのが当たり前ですから」「求人が出てきたらメールを送るので、もし良さそうなご返信ください」と断る前提で紹介してくれるアドバイザーさんだと、気持ちが楽です。

大事なのはそういった良心的な人を見つけることです。
もし運悪く私のようにダメなアドバイザーさんに当たっときは、しっかりとお断りをしましょう!

とはいえ私のような小心者は、あらかじめ断りやすい転職サイトを選んでおくべきだと学びました。


優良求人なんて無い

ココまで読んでいただき、ご想像が付くかと思いますが…。

転職サイトから紹介される仕事に良いものはありません。
私は希望に合わない職場ばかりを紹介されましたし、給料や福利厚生なども良いとは言えず(むしろ悪い)、「あそこだけは入職するな」と噂されるような病院も紹介されました。

これには理由があるようです。

病院は転職サイトに高額な紹介料を支払っています。

看護師1人当たり30万円とも50万円とも言われています。
そうしたお金を払うのは、儲かっている病院、もしくは人手不足でよほど困っている病院です。

儲かっている病院なら勤務条件も良いでしょうが、人手不足の病院だと最悪です。

離職率が高い病院でもあり、労働環境は良くありません。
転職サイトから紹介されるのは、そうした病院ばかりでした。

もちろん転職サイトには、非公開求人と呼ばれている、ハローワークや看護協会には出ていない、掘り出し物の求人もあります。
ただしそうした非公開求人は、力の強い一部の大手が独占しており、ほとんどの転職サイトでは見ることができません。

掘り出しモノの求人を探している方は、そうした大手転職サイトに登録しましょう。
それ以外のサイトでは私のように痛い目を見る可能性が高いですよ…。


しつこい

転職サイトのアドバイザーさんの中には「ストーカーかよ!?」って思うくらいにしつこい方がいます。
転職が決まったにもかかわらず電話をかけ続けてきます。

例えば、私が介護施設に転職が決まった時のこと。
複数の転職サイトに登録してあったため、残りの2サイトに「特養の◯◯に就職が決まりましたので」と連絡をして回りました。

しかしなぜかそれでも電話が鳴り止みません。

かなりしつこく電話がかかってきます。
毎回「もう決まりました」「連絡しないでほしい」と言っているのに「本当に決まったんですかぁ?」「いやぁー実は希望に合致する求人が出てきまして」「その後いかがですかー?」などと毎週のように電話をかけてくるのです。

しかも1サイトだけではなく、2サイト共に…。

後になって分かったのですが「あの介護施設ならすぐに逃げ出すはず。次の仕事を紹介しておこう」と考えていたようです。
(実際その通りになったのですが…)

ちなみに私が介護施設を退職した直後、その介護施設を紹介したアドバイザーさんから「次はもっといい所をご紹介します!」と元気そうに電話がかかってきました…。

さすがにこれには絶句。

人生初の着信拒否です。
それでも彼らは複数の電話回線を駆使して「いい求人ありました!」と電話をかけてくるのです…。
着信拒否4回にしてにして、ようやく連絡が途絶える結果に。

マンションの営業マンもしつこいですが、それ以上のしつこさです。

もちろん普通の転職サイトであれば、ホームページ上から簡単に退会できます。
「アドバイザーさんと相性が合わない」というときも、ホームページ上からその旨を伝えて、アドバイザーさんを交代してもらったりもできます。

転職サイトは、始めるときだけではなく、終わりも考えて登録すべきだと学びました。


敷居が高い

私なんかは利用できないと思っていました。
ヘッドハンティングされるような優秀な看護師やベテランの方向けというイメージがあったからです。

実際「あなたの経験では紹介できる病院がない」「あと3年経ったら来てね」などと言われて厄介払いされたこともあります。

ただこれはビズリーチなどのハイエンドクラスを対象とした転職サイトです。
主任や師長クラスの方が利用するサイトですね。

それにちゃんと断ってくれるサイトはまだ良心的です。
私のようにお行儀の悪い転職サイトに登録してしまうと、希望に合う求人をもっていないのに無理やり面接をさせられたりしますから。

でも逆に求人を大量に持っている大手の転職サイトは、どんな看護師も歓迎してくれます。
「看護roo」や「看護のお仕事」「マイナビ看護師」などですね。

むしろ20代や30代の若い看護師ほど不足しているため大歓迎してくれます。
1年目の二次新卒であっても求人があるそうですよ。

若い看護師は、求人を沢山持っている大手転職サイトを利用すべきだと学びました。


まとめ

転職サイトは上手に利用しないと大失敗します。

しかしちゃんとしたサイトであれば、非公開求人やその他支援サービスはかなり良いものでした。
実際私は、満足できる転職も経験していますので。

転職サイトを利用する方は、その辺りの分別をシッカリと付けておきましょう。

フリー雑誌に載っているような地方の転職サイトは要注意です(泣)

悩める看護師・・・看護師辞めたい!

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